高齢者の治療には、高齢者に良く見られる疾患に精通しているだけでなく、潜在的な身体の機能低下を理解しておく必要があります。年とともに、いろいろな臓器の機能が低下してくるので、薬剤の効果も強く出てきやすくなりますし、複数の薬を飲まざるを得ないので、薬同士の相互作用で、副作用も出やすくなります。
また、臓器の機能低下ばかりでなく、いろいろな疾患(病気)を患ってきます。その結果いくつもの病院に通院し、複数の薬が治療のため処方されることになります。
臓器の病気の足し算として身体を考えるのではなく、一人の人の身体の機能全体を考えて、最小限の薬で治療していくという考え方が老年医療の考え方の大きな柱のひとつになっています。
日本老年医学会が「より良い高齢社会の実現を目指して」という指針を出しています。
※下記のバナーよりご覧いただけます。