脳神経系

2013.07.29

高齢者にやさしい剤型 昭和大学 倉田なおみ准教授

2013年7月25日 ホテルキャメロットジャパン
演題「高齢者だけでなく、皆にやさしい薬の剤型とは?」
演者:昭和大学薬学部薬物療法講座 薬剤学部門 倉田なおみ準教授
内容及び補足「高齢者において薬を飲み込むことに対して以下のような問題点がある。
① 薬をシートから出せない・出しにくい
② 薬をつかみ難い
③ 飲み込みにくい
④ 誤嚥しやすい
介助して薬を飲んでもらう際にも、以下のような問題点がある。
① 口をあけてくれない
② 入れた薬剤が零れ落ちる
③ 嚥下してもらっても口の中に残る
④ 口の中に薬をため込む
⑤ 飲み込まない
⑥ 噛まないで飲み込んでほしい薬でも噛み砕いてしまう
こういったいろいろな問題点があり、その状況を踏まえて介助しないと誤嚥がおこりえる。
嚥下障害がある患者さんにおいては、誤嚥性肺炎の危険度は上昇する。
基礎疾患には様々なものがあり、老化に伴いその頻度も上昇するが、医師や薬剤師としては、誤嚥を起こしやすい薬剤を飲んでいないかどうかをチェックする必要がある。
嚥下の段階としては、図のように5段階あり、それぞれの患者さんの嚥下障害の状況を把握し、適切な対応が必要である。

パーキンソン症例においては、口の中に物が入った後の下の動きが悪く、食塊を作りにくいため、喉の奥に食べ物を送り込むのにかなりの時間がかかる。
認知症症例においては、食物の認知が困難となった場合には、薬剤を飲み込むことをしないで吐き出すこともしばしばとなる。
そういった状況下における対応の仕方についてのアンケート結果がある。
①何もしない48.7%、②飲み物に混ぜて飲ませる19.7%、③錠剤を砕いて飲ませる15.8%、④食事に混ぜて飲ませる14.4%、⑤薬をやめる8.2%。
と何も対応しない場合と薬をやめてしまう場合の合計が半分以上を占めていて、治療の後退している状況である。治療を後退させないためには、薬の剤型を変えるという方法がある。
実際誤嚥が生じた場合の服薬の対応としては、①ゼリーやプリンに混ぜる、②トロミをつける、③食事に混ぜる、④オブラートに包む、などの方法がとられている。
薬の剤型変化として誤嚥を生じにくいものの特徴としては、①嫌な味やにおいをマスクする、②錠剤、③固い塊でない剤型が理想的であり、その状態に最も近い剤型が口腔内崩壊錠である。
ジェネリック会社も含め複数の会社が商品を出しているドンペネジルについて、会社ごとに、味(苦みを感じるかどうか)や溶解時間を比較してみたが、かなり会社により差があった。患者さんの特性に応じて、どの会社の薬が飲みやすいかといった視点も持つべきである。

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