川村所長の勉強会参加記録

2016.11.17

代表的な神経難病の病態と診断 山口 滋紀先生

2016年11月03日 
演題「代表的な神経難病の病態と診断」
演者: 横浜市立市民病院神経内科部長 山口 滋紀先生
場所:神奈川県総合医療会館
内容及び補足「
特定疾患:原因が不明で治療法が確立していないいわゆる難病のうち、厚生労働省が定める疾患
特定疾患については、治療が極めて困難であり、かつ、その医療費も高額に及ぶため、医療の確立及び普及をはかるとともに、患者の医療費の負担軽減を目的とした、「特定疾患治療研究事業」が昭和48年から実施されている。
難病の定義:「発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾患であって、頭蓋疾病にかかることにより長期にわたり療養を必要とすることとなる疾患」

1. 原因不明、治療方針紙確定であり、かつ、後遺症を残す恐れが少なくない疾病
2. 経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず、介護等に著しく人手を要するために家族の負担が重く、また精神的にも負担大きい疾病

上記疾患のうち、厚生労働大臣が定める疾病=「指定難病」
平成27年7月1日現在 306疾病(←110←56)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000084783.html
難病医療費助成制度の対象となる疾患一覧
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000117467.pdf
地域によって特定疾患公布数は異なるが、
平成21年度末において全国で患者数が多い順にあげると
1. 潰瘍性大腸炎
2. パーキンソン病関連疾患
3. 全身性エリテマトーデス
4. 強皮症、皮膚筋炎および多発性筋炎
5. クローン病
6. 後縦靭帯骨化症
7. 網膜色素変性症
8. 脊髄小脳変性症
9. 特発性血小板減少性紫斑病
10. 特発性拡張型心筋症
である。
10位にベーチェット病が入っている以外、神奈川県でも全国平均とほぼ同じである(平成23年度末)
1. 潰瘍性大腸炎
2. パーキンソン病関連疾患
3. 全身性エリテマトーデス
4. 強皮症、皮膚筋炎および多発性筋炎
5. クローン病
6. 網膜色素変性症
7. 後縦靭帯骨化症
8. 特発性血小板減少性紫斑病
9. 脊髄小脳変性症
10. ベーチェット病

特定疾患研究事業疾患別受給者件数の推移を示すと下図のようになり、潰瘍性大腸炎と、パーキンソン病関連疾患の増加が著しい。

主な神経難病の交付数は平成21年度末の全国での統計を見てみると、
1. パーキンソン病関連疾患
2. 強皮症、皮膚筋炎および多発性筋炎
3. 脊髄小脳変性症
4. 重症筋無力症
5. 多発性硬化症
6. もやもや病
7. 多系統萎縮症
8. 筋萎縮性側索硬化症
9. 神経線維腫症
10. スモン
11. ハンチントン病
12. プリオン病
となる。

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