泌尿器系

2013.10.17

前立腺癌―最近の治療動向― 三好康秀先生

2013年10月8日 ホテルニューグランド
演題「前立腺癌―最近の治療動向―」
演者:横浜市立大学付属市民総合医療センター 泌尿器科・腎移植科准教授 三好康秀先生
内容及び補足(含質疑応答)「前立腺癌は1998年には10万人当たり13.2人だったのが2008年には31.2人と増加しており、死亡数でも増加している。
下の図はhttp://hinyoukika.cocolog-nifty.com/bph/2012/04/post-bbee.html
より転詣したものであるが、2005年には4万1000人を超える人が前立腺がんと診断され、10036人が前立腺癌のために死亡した。


50歳から74歳までの182160人がエントリーされ162388人のうち72891人がScreeningグループに、89352人がコントロールグループに分けられ、PSA検診を施行した効果を約11年にわたり経過を見た臨床研究で38%の前立腺癌での死亡率低下を認めた。グラフから見て分かるように、実施当初においては有意な差はなく、11年以上たってから差が認められている。

横浜市においては50歳から64歳までの前立腺癌検診の受診率は2-4%、65歳以上においても10%程度であり、検診受診率の向上が必要である。
米国においては50歳以上の男性の75%は少なくともPSA検診を一回は受けており、1990年に比べ2005年には前立腺癌は31%も低下した。

参:前立腺がん検診ガイドライン2010年増補版 ダイジェスト版
National Comprehensive Cancer Networkの前立腺癌治療2012年第3版
にも治療について詳しく書かれているが、CTやMRI、骨シンチの検査により前立腺癌のClinical Stageを診断し、治療方針が決定される。転移があれば原則的にはホルモン療法が選択される。早期の場合には、PSA値やグリソンスコアにてリスク分類を行い、PSA監視療法を行うことがあるのが特徴的である。
グリソンスコアは生検で採取した病変を組織異型度分類で2~10までの9段階に分類し、それに組織型を組み合わせて段階に分類し、最も多く面積を占める主要成分と次に多い成分の評価を4+3や3+3といった形で評価表し、6以下が最もおとなしいタイプとしてあらわされる。①グリソンスコア6以下、②陽性コア(針生検で癌細胞が見つかった針の本数)2本以下(陽性コアでの腫瘍占拠率50%以下)、③PSA10ng/ml未満をPSA監視療法の対象としている。

年齢によってPSA値は上昇してくるので、以下のように判定したり、前年度との比較で急上昇していたりするものについては、泌尿器科においての精密検査が薦められる。

手術療法としては腹腔鏡、開放手術、ロボット(Da Vinci)療法などがある。腹腔鏡手術は拡大でき、他の人と術野を共有できるりてんがあるが、開放手術においては、ルーペとデッドライトを使用するようになってから治療成績は向上している。
Da Vinciによる手術は、手振れ補正機能があるため勃起神経が温存しやすい。
放射線治療においても小線源による内照射野、外照射があるが。近年Intensive Modulated
Radiotherapy(IMRT)やVolumetric Modulated Arc Therapy(VMAT)などの機械が開発され、コンピュータで照射面積を細かく規定でき、照射機械を360回転させながら照射でき、照射時間を短縮し、副作用を出さずに放射線照射量を増やすことができるようになった。実験的には75Gy以上照射すると腫瘍縮小効果が増大するため、今後、より良い長期効果の蓄積が期待される。
進行癌や骨転移がある症例においてはホルモン療法が期待されている。」

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