川村所長の講演会打ち明け話
2013.07.08
腹式呼吸のマスター方法
5月29日にCOPDのリハビリの仕方という講演を行いました。
腹式呼吸を指導法がいろいろなサイトで紹介されています。
何人か腹式呼吸ができていると思われている方の呼吸を細かく見てみると、
腹式呼吸をしているつもりでも、胸壁が動いている方がほとんどでした。
チェックの仕方は両脇に物を挟むように上腕を体の横に押し付け、大胸筋にも力を入れてみましょう。
こうすることにより、胸壁がほとんど動かなくなります。
この状態で息を目一杯吐いてください。
そして、お腹を凹ませながら息を吸ってみてください。
この時息がすえた方は、腹式呼吸がきちんとできていないのです。
胸壁が固定されて動かない時には、お腹が凹むと、横隔膜が上昇し、肺の容量が減少するので、息を吸うことができないのです。
息がすえるということは、胸壁を広げていることになります。つまり、息を吸う際に胸壁を広げることを無意識にしているのです。
今度は逆にお腹を出しながら息を吸ってみてください。
お腹を凹ませた時よりも、楽に息がすえるはずです。
息がすえない方は、腹式呼吸ができず、胸壁が広がらないと息を吸うことができない方です。
トレーニング方法としては、先ほど述べたように胸壁を固定して、息を吐き、しばらく息を止めておきます。
胸壁に入れている力をより強くして、お腹を突き出すように腹筋を動かします。
その際に「息を吸う」という気持ちを強く持ち、呼吸をしてみてください。
一回出来たからといって腹式呼吸がマスターできたわけではありません。
絶えず意識をして「お腹を出す際に息を吸い、お腹を凹ます際に息を吐く」ことをしているかどうかチェックしてみてください。
結構すぐに逆の動きになってしまいます。
「出して出して、凹ませ、凹ませ」というお腹の動きに「吸って、吸って、吐いてはいて」という呼吸の動きが連動するまで繰り返して行いましょう。
寝る前や、朝起きた時、5分から10分ぐらいできるとよいでしょう。