その他
2013.02.28
未病 エニグマ症例検討会
2013年2月22日 八重洲富士屋ホテル
「未病・エニグマ症例検討会」
症例1「のどの渇きと多尿が気になる60歳男性」
抗利尿ホルモン分泌不全があり、IgG4が155と高値であり、IgG4関連下垂体炎と診断された一例。
症例2「なかなか治らないシャックリでしびれが出てきた42歳女性」
両側外転神経麻痺の既往があり、夜間も寝られないほどの吃逆(シャックリ)があり、頸髄MRで延髄C3-5にかけて異常を認め、抗AQP4抗体陽性であり、視神経脊髄炎と診断された一例である。脱髄が主な病態である多発性硬化症と臨床症状は似ているが、病態はアストロサイトに対する自己免疫性疾患であり、異なる疾患であり注意が必要である。
症例3「2年間で26kgの体重減少を呈した51歳女性」
ダウン症の一例で施設に入所していて、体重の減少で来院。誤嚥性肺炎を繰り返していたため、食事量が減らされる傾向があったことが、情報提供時には把握できなかった。また、意思の疎通が悪く、診療や介助といった行為に対しても抵抗があり、睡眠時にも多動が見られ、消費カロリーが想像以上に多かった点が、診断を困難にしていた。
症例4「母親が肺炎で亡くなったことにショックを受けた血小板低下の続く44歳男性」
アルコール多飲があり慢性の肝障害を生じる前から血小板減少症があった。間質性肺炎の家族歴があり、遺伝子検査を行って、家族性肺線維症という診断に至った一例であった。